【塩漬け株への対処法】保有?損切り?ナンピン?なるべく損を出さない方法とは

売買戦略

これから上がると期待して投資した銘柄が、期待に反して下落してしまい、そのまま塩漬け株になってしまっていませんか?

「せめて買い値までは戻るだろう……」と希望を持ちながら塩漬け株を保有し続けるのは、精神的にも金銭的にも良いことではありません。

心理的には辛くても、傷が広がる前に塩漬け株に対処することが重要です。

塩漬け株への対処法について抑えておきましょう!

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塩漬け株のデメリット

「塩漬けは駄目だ。早く売った方がいい!」と言われる理由を詳しく抑えておきましょう。

含み損がさらに大きくなる可能性が大きい

多くの人が塩漬け株を作ってしまう最大の理由は、含み損が出たまま損切りすることができずに放置してしまうためです。

買い値まで戻って含み損がゼロになってくれればいいですが、さらに大きく下げて取り返しの付かない所にまで含み損が拡大するケースが少なくありません。

塩漬け株にしたことを正当化するために、「絶対に株価は戻るはずだ!業績が回復するはず」と思い込みたい気持ちは分かります。

しかし、マーケットは個人投資家の事情などお構いなく現実的な値動きをします。

例えば液晶大手の【6740】ジャパンディスプレイは、2014年3月に新規上場し、このときの初値は769円を付けていました。
しかしその後株価はさえない展開が続き、2014年10月には一時311円まで下落。

このときも、少なくない個人投資家が「きっと株価が戻るはず!業績が回復するはずだ」と塩漬けにしてしまいましたが、2019年6月現在は100円割れの70円前後で推移しています。

2015年からの週足チャートです。下げつつける一方です。

このような銘柄は決して少なくありません。

資金が縛られて他の収益機会を逃してしまう

塩漬け株のもう一つのデメリットとして、塩漬け株に資金が縛られてしまうため、他の有望な銘柄に投資する機会を逃してしまうことが挙げられます。

例えば、塩漬け株の含み損に耐えているときに、有望なニュースが発表されて上がりそうな銘柄があったとします。

このとき、含み損を確定したくないがために塩漬けにしたままでいれば、有望な銘柄に投資することはできません。

数値はあくまで例となりますが、

塩漬け株で出ている-20%の含み損を確定

+50%の利益になるかもしれない有望な銘柄に再投資

こうすれば、トータルでは+30%の利益になって取り返すことができるかもしれません。

しかし、塩漬け株を保有する多くの投資家は、塩漬け株の含み損を確定するという心理的抵抗に負けてしまい、塩漬け株を保有し続けてしまいます。

塩漬け株を保有することは、他の投資機会も逃してしまうことになり、お金だけでなく貴重な時間も同時に失うことになるのです。

含み損が拡大し、他の投資機会を逃してしまう前に、塩漬け株に対処する必要があります。

・塩漬け株を放置すると、含み損がさらに大きくなるリスクがある。
・塩漬け株に捉われていると資金が縛られてしまい、他の有望な投資機会を逃すことになってしまう。
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塩漬け株がある人はどうしたらいい?

現在、塩漬け株を保有している人はどうしたらいいのか?なるべく損せずに塩漬け株に対応する方法を抑えておきましょう。

すぐに損切りする

結論から言うと、塩漬け株に対してできる最も現実的でかつリスクが小さく済む方法は、すぐに損切りする以外にありません。

どれだけ株価が下がっていたとしても、含み損がこれ以上拡大しないという保証はどこにもなく「これから株価が元に戻るだろう」というのは希望的観測に過ぎません。

精神的には非常に辛い行為になるかと思いますが、塩漬け株は一刻も早く損切りすることを推奨します。

「株価はいつか元に戻るだろう」という希望的観測を断ち切って、現実の含み損にするのは辛いことかと思いますが、さらなる最悪のケースに陥ってしまうリスクも同時に断ち切ることになります。

また塩漬け株を損切りして資金の縛りが解ければ、他の有望な銘柄に投資できる機会も得られることになります。

買い増して平均取得単価を有利にする(ナンピン)

非常にリスクのある方法ではありますが、塩漬けにしている株を買い増すことで、トントンに持っていける確率を上げることができます。

ただし、これは「ナンピン」と呼ばれる行為であり、推奨される行為ではありません。
トントンにできる確率も上がりますが、含み損が2倍以上になってしまう確率も同時に上がることになります。

例えば、1,000円で1万株買った銘柄が500円まで下落してしまった場合は、-500万円の含み損となります。
現在500円の株価が1,000円にまで戻らなければトントンにすることはできません。

このとき、500円で1万株買い増せば、その株の平均取得単価は750円にまで下がります。

つまり、現在500円の株価が750円にまで戻ればトントンにすることができます。
※1000円→750円×1万株=-250万円、500円→750円×1万株=+250万円で相殺されます。

しかし、もしも500円から250円までさらに下がったとしたら、本来は-750万円の含み損で済んでいたものが、ナンピンした場合には-1,000万円の含み損となってしまいます。

ナンピンはトントンに持っていける確率を上げますが、非常にリスクのある行為です。

 また、株式投資で破産してしまった人の大半はナンピンの失敗によるものです。

信用取引を使ったナンピンは絶対厳禁

現物株投資でナンピンするのも非常に危険で推奨される行為ではありませんが、信用取引を使ってのナンピンは絶対にすべきではありません。

信用取引を使ったナンピンをした場合、もしも連続ストップ安になるようなニュースが発表されたら、追証が発生して莫大な借金を背負う可能性も生まれます。

残念ながら、塩漬け株を作って大きな含み損を抱えてしまった時点で、その対処法は保有し続けるか、損切りするか、ナンピンするかの3つしかありません。
今すぐに損切りすることを推奨します。

・塩漬け株で最も現実的でリスクが小さい対処法は、すぐに損切りすること。
・塩漬け株をナンピンすればトントンにできる確率も上がるが、リスクが高くおすすめできない。
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そもそも塩漬け株を作らない!

そもそも塩漬け株を作らなければ、厄介な塩漬け株への対処をする必要もありません。
塩漬け株を作らないようにするための対処法を抑えておきましょう。

塩漬け株を作らないためには?

初心者が塩漬け株を作ってしまう最大の原因は、リスクの取り過ぎにあります。

塩漬け株を作らないためには、リスク管理を徹底した投資を心掛けることが重要です。

具体的な方法としては、分散投資を徹底することと、損切りを徹底することが挙げられます。

分散投資を徹底しておけば、ある1銘柄が大きく下落することになったとしても、対処しやすくなります。

分散投資の徹底でリスクを管理する

例えば、300万円の資金で10銘柄に分散投資するとしたら、1銘柄あたり30万円となります。
このとき、ある銘柄が-30%まで下落したとしても含み損は9万円に過ぎません。
含み損が少ないため、損切りする抵抗も小さくなります。
-30%になる前の段階でも、簡単に損切りすることができるでしょう。

塩漬け株を作ってしまうのは、最初の損切りを検討する段階で、既に含み損が大きくなり過ぎてしまっており、損切りに大きな抵抗が生じてしまうことが原因です。

そのため銘柄選びやエントリーに失敗しているのではなく、リスク管理の失敗にあります。

抵抗なく損切りできるように、分散投資を徹底する、集中投資するとしても1銘柄当たりに投じる資金を小さくすることが重要です。

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まとめ

残念ながら、塩漬け株を作って大きな含み損を抱えてしまった時点で、保有し続けるか、損切りするか、ナンピンするかの3つの選択肢しかありません。

最も心理的に楽な方法は塩漬け株のまま保有し続けることですが、最も合理的な対処法はすぐに損切りすることです。

塩漬け株にしてしまう最大の原因はリスク管理の失敗にあります。
損切りが簡単にできるように分散投資をしてリスクヘッジを心掛けることが重要です。

塩漬け株への対処法や塩漬け株を作らないためのリスク管理を実践して、塩漬け株の呪縛から逃れていきましょう!